乳がんが発覚して転職、そして……
かつては大手金融グループの証券会社に勤務していた村田さん。当時は、さほど前に出るタイプではなかったと振り返る。
だが、2014年に乳がんの発覚と手術を経験したことが転機になった。片道約1時間半の都心への通勤に疲れ、地元の狭山ケーブルテレビ(埼玉県)に転職。総務課課長代理として着任した彼女は、会社のために何ができるのかを、より主体的に考え始めたという。
グループ総従業員数約8000人企業の視点で、社員数約40人の職場を見回すと、長時間労働や、結婚や出産を機に退職する女性が多かった。
ちょうど同じ部署に出産間近の女性社員がいて、村田さんは育休制度ができれば復職したいか尋ねると、できればそうしたいと本音を明かしてくれた。
「そこで育児や看護、介護休暇制度を作ろうと思いました。前職では当然の権利でしたし、総務課内の女性たちも共感してくれました」(村田さん)
埼玉県が女性の活躍推進のために「ウーマノミクス課」を新設した頃で、彼女は同課を通して、就業規則の改訂を助言できる社労士を紹介してもらう。


















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