COP26での「3つの成果」日本は今後どう生かすか 1.5度目標に強化、石炭火力削減を明記した意義

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その一方で現状の政策や2030年の削減目標が1.5度目標に合致していないことも指摘され、各国が2030年目標をさらに引き上げる必要性が浮き彫りになった。そのためCOP26決定では、2022年末までに、2030年目標を「再度見直し、強化すること」を各国に要請することとなった。さらに閣僚級会合を開催することも同時に決められ、世界のリーダーたちに、今一度、削減目標の強化を求めていく流れとなった。すなわち継続的に2030年目標を引き上げていくプロセスが作られた。

パリ協定のルールブックついに完成!

パリ協定のルールブック(実施指針)が完成した意義も大きい。

2015年にパリ協定が採択されてから、本来は2018年には実施のために必要なすべてのルールブックが合意されるはずであったが、パリ協定第6条の市場メカニズムなどのルール決定が2回にわたって持ち越されていた。今回は議長国イギリスの強いリーダーシップもあって残ったルールのすべてが合意され、パリ協定はとうとう完成にこぎつけた。

パリ協定第6条とは、CO2の排出枠を「クレジット」として市場で取引する仕組みが主で、2国間で取引するもの(6条2項)と、国連主導型で取引するもの(6条4項)の2つがある。日本が途上国との間で進めている2国間クレジット制度(日本と対象国の2国間で削減プロジェクトを実施し、CO2削減量を2国間で分け合う制度)はこの6条2項に含まれることになるため、日本としてもぜひ合意を実現させたいところであった。

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