「疲れが取れない人」が知らない脳疲労の正体

精神科医の僧侶が教える「心を整える」技術

頭痛や肩こり、だるさなど、私たちが感じる不調の原因には、気がつかない「脳の疲れ」があるのかもしれません(写真: Fast&Slow /PIXTA)
私たち現代人は、かつてないほど多くの情報に接し、日々プレッシャーやストレスにさらされている。その結果、多くの人たちが、疲労感や、原因不明の体調不良に苦しんでいる。
4000万人ものSNSフォロワーを誇る作家、ポッドキャスターのジェイ・シェティは、僧侶となるべく修行を重ねた経験をもとに、自分らしく生きるためのメソッドを紹介し、世界中から熱狂的な支持を得ている。
世界30カ国以上で刊行され、ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー1位ともなり、8月に日本語版が刊行されたシェティの著書、『モンク思考』。
今回、禅宗の僧侶(住職)であり、精神科医でもある川野泰周氏に、現代人にとってなぜ本書が重要なのか、話を聞いた。その前編をお届けする。

心が疲れていることに気づけない現代人

『モンク思考』にはスマートフォンの弊害が書かれていますが、世界が急速に変化し、情報が増えすぎた現代には、自分の心や体が疲労していることさえわからなくなっている方が、かなりいらっしゃいます。

『モンク思考:自分に集中する技術』特設サイトはこちら(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

アウェアネスの低下と言いますが、心のあり方、ストレスに気づく能力が低下してしまい、体に症状が出て、それが慢性的になってから、ようやく「自分は疲れているかもしれない」と感じるのです。

頭痛やお腹の不調が続いたり、めまい、生理周期の乱れなど、いろいろな体の症状に悩まされますが、検査を受けても異常が見つからない。

これを自律神経失調症と総称していますが、要するに、人間の体の組織などの器質的な異常ではなく、機能的な異常が起きているということです。そして、機能的な異常の背景には、必ずストレスがあるというのが心療内科の大原則です。

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