HSPの人が繊細さと上手に付き合っていく心得 心の悩みから来る「身体の異変」に蓋をしない
女性アイドルグループ「SDN48」の元アイドルであり、現在は作家・ライター・コラムニストとして活躍する大木亜希子さん(30歳)は、自分の繊細な気質に長年、悩んできた。そして30歳になったある日、友人からの一言がきっかけでそれがHSPだと気づいた。
HSPとは、“Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)”の略で、「人一倍繊細な人」と訳される。1996年にアメリカの心理学者のエレイン・アーロン博士が提唱した概念であり、病気や障害ではなく、音や光、相手の感情などまわりの環境から刺激を受けやすく、物事を深く考える傾向が強い気質を持った人のことをいう。
「人一倍繊細なHSPが自分を知って楽になる方法」(2020年6月17日配信)に続いて、自身もHSPでありつつ、HSP専門カウンセラーとして活動する武田友紀さん(36歳)と大木さんの対談後編をお届けする。(司会は二宮未央、対談はZoomで実施)
“きらびやかな自分”を演じた反動
大木亜希子(以下、大木):アイドル時代・会社員時代も、男性との出会いを大事にしながら仕事も頑張って、常に“きらびやかな自分”を演じていました。それは“虚構の自分”でした。男性に気を遣った帰宅後は、その反動なのか、部屋の電気が消えた状態でベッドの上で、あられもない格好でひたすらお菓子を食べ続けていました。どんどんブクブクと太っていき、20キロも増えたことがありました。
とにかく、音も光も入れたくありませんでした。暗い部屋で、交感神経が働いて、何もしない生産性のない自分に自己嫌悪に陥りながら、負のスパイラルに陥っていました。
今考えれば、HSPの気質によるものだったのかな、と。
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