転職&昇進「自分を高く売る人」のシンプルな発想 仕事力では差がつかない!「+α」でコレが必要

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

井上:これら3つの要素の重要度は、「仕事の実力:印象:目立っているかどうか=1:3:6」だと言われています。出世するかしないかは、仕事の実力によって決まっている、または決まっていてほしいと考えている人が、おそらく多いと思いますが、実際はそうはなっていないのです。

「実力では勝負がつかない」という現実

井上:とはいえ、実力が重要ではないというわけではもちろんありません。仕事の実力というのは、あくまでも前提条件、つまり「あって当たり前」の要素なので、キャリア形成における「ものをいう」要素になりにくいということなのです。

井上大輔氏の著書『マーケターのように生きろ』の新装版が、一部書店で限定発売中!

たとえば、コンビニでお茶を買うときのことを想像してみてください。仕事の実力は、ペットボトルのお茶の「味」のようなものです。だいたいどれも粒ぞろいで美味しく、違っていても優劣がつけられるほどではなくて、多くの人にとっては、これがものをいう、という要素にはならないのではないでしょうか。

そのうえで、聞いたことのないブランド、あるいは聞いたことはあるけれどめったに見かけないブランドのお茶を買う人も少ないでしょう。知ってるブランド同士なら、テレビCMなどで好感をもっているブランドを自然に選ぶ人が多いと思います。

社内でのキャリアアップには目立つことが重要という話は、これと同じです。

ある人の出世や昇進を最終的に決める人は、例えば100人くらいのスタッフを抱えている人も少なくないでしょう。100人もいると全員の名前と顔を一致させるだけでも大変ですし、1人ひとりがどういう仕事をしてきたのかを詳細に把握するのはほぼ不可能です。

この状態で日頃あまり目立たず、評価者にとって印象の薄い人を高く評価するのが難しくなってしまうのは、ある意味しょうがないと思います。

意外かもしれませんが、このPIEの観点でいうと、日本の会社は「実力重視」と感じます。特に人事制度がしっかりした大企業では、仕事での貢献がきちんと評価に反映される仕組みが担保されています。しかし、AIなどの機械がやるのでもなければ、評価に人間らしい「ゆらぎ」が発生するのは避けられません。

次ページ「あえて傍流で生きる」という戦略も十分アリ
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事