iPhoneやiPadを使いながら、仕事でWindowsを併用している利用者は少なくない。シェアを考えれば当然で、iPhoneはスマホの半数前後のシェアを占めているのに対し、StatCounter Global Statsによると2021年7月のデスクトップOSシェアはmacOSが15.4%とWindowsに比べて低い数値になっている。iPhoneやiPadとMacはシームレスに連携するため便利なのは確かだが、スマホはiPhone、PCはWindowsといった組み合わせのほうが実態に近いと言えそうだ。
一方で、WindowsのPCにしか入っていないアプリや、WindowsのPC内に入れたままになっていたファイルにiPhoneやiPadからアクセスしたいときもあるだろう。後者のケースはiCloudなどのクラウドサービスと完全に同期を取っていればいいが、ローカルにファイルを残しておいたままになっていると手も足も出ない。そんなときのために、iPhoneやiPadから直接Windowsを操作できるようにしておきたい。
方法は複数あるが、Windowsにリモートアクセスできるアプリを入れてしまうのが手っ取り早い。また、法人や個人事業主などのビジネス用途限定だが、8月3日から、クラウド上に置いたWindowsにリモートでアクセスして利用する「Windows 365」というサービスもスタートした。こうした機能やサービスを使えば、iPhoneやiPadでWindowsを直接操作できる。その方法を紹介していこう。
Chromeの拡張機能で自宅のPCに簡単アクセス
リモートデスクトップとは、ネットワーク経由して遠隔でPCに接続するWindowsの機能のこと。OS標準の機能ではあるが、「Windows 10 Pro」のみで、家庭用の「Windows 10 Home」は非対応だ。VNCと呼ばれるアプリを使って、リモートデスクトップのようにWindowsを遠隔操作するケースもある。ただし、いずれもIPアドレスの設定などが少々複雑で、ルーターの設定変更が必要になるケースもある。より手っ取り早く無料で使えるのが、グーグルの提供するChromeリモートデスクトップだ。
Chromeリモートデスクトップは、その名のとおりChromeの拡張機能。ブラウザーにインストールしておけば、同じGoogleアカウントでログインしている端末から簡単にWindowsを操作できる。Chromeと銘打たれてはいるものの、Windows 10に標準で搭載されるブラウザーのEdgeにもインストール可能だ。アクセスする側のiPhoneやiPadには、AppストアからChromeリモートデスクトップのアプリをインストールしておけばいい。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら