英語より、「おもしろ描写力」を磨きなさい! グローバルで必要なのは、異次元の人に「伝える力」

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面白い話は、思わず聞き入ってしまいますよね。聞き入ってしまうからこそ、理解も深まります。「伝える」ということは、相手に理解してもらってなんぼ、の世界。相手に理解を深めてもらうために、話はできれば面白くしたいですよね。

そして、「なぜ言葉で描写するのか」の理由の2つ目は、聴衆を取り込むためです。

写真を見ると、人は“受動モード”に入りがち。自分の頭を使わなくても、そのモノがどんなものか、写真が丁寧に教えてくれるからです。でも、描写を聞く場合は、相手の言葉を聞いて、自分の頭の中で「こんな感じのモノなのかな」とイメージを作り上げていかなければならない。聞き手は語り手の話に能動的に参加せざるをえず、結果、話にもっと「取り込まれて」いくのです。

相手を取り込むという感覚は、グローバルコミュニケーションには欠かせません。文化背景や価値観の違う相手とコミュニケーションを図っていくためには、「私はこう思うけど、あなたはどう?」というふうに、お互いが能動的になって、確認したり、相手に考えてもらったりしながら、話を先に進めていかなければいけないのです。一方通行で話したり、ニコニコと受動的に「はい、はい」と聞いているだけでは、ダメなのです。

「描写力」、3つのキモ

狩野:というわけで、なんで描写が大事か、思い出した?

教え子B:社会人になってから聞くと、相手と一緒に作り上げていくコミュニケーションというのが、すごくリアルに響きますね。僕、インドに出張が多いんですけど、まさにそういうコミュニケーションの大事さを痛感しています。難しいけど。

狩野:Bくんもそういう立場になったのね……。で、「グローバルな描写力に不可欠な、描写の3つのキモ」は何だったか、覚えている?

教え子B:え? えーっとぉ……。

教え子A:①どこまで言葉で語り倒せるか、②どこまで相手目線に立って考えられるか、そして、③どこまで描写を「面白く」できるか……、ですよね?。

では、「グローバルな描写力、3つのキモ」を一つひとつ、簡単にご説明しましょう。

① どこまで言葉で語り倒せるか

描写は言葉でモノ(あるいは人・コト)を再現するわけですから、言葉を使って相手にどれだけイメージさせることができるか、はキモ中のキモ。自分が見た・感じたとおりの「モノ」を、言葉でどれだけ語り尽くせるか、がカギです。

「この色・形は、どんな言葉で表現するとわかりやすいのか」ということを普段から意識しておくと、いざというときに役に立ちます。

たとえば、微妙な緑色を、そのまま「微妙な緑」と言っても、どう「微妙」なのかわかりません。しかし、「抹茶みたいな色」と描写すれば、わかりやすくなりますね。

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