「ワタミの人手不足は解消に向かっている」 桑原社長が語る、ワタミの進むべき道(後編)
ただ、アルバイトの採用ができなければ、いくらコンプライアンス委員会を作ろうが、辛いのは社員。そこで60店を減らす。営業時間を短縮した店も120店ある。従来は3時までの営業だったが、23時までの営業に見直した店もある。社員の労働環境を守ろうということだ。
理念そのものは変えていない
――第三者委からは「365日24時間死ぬまで働け」という理念の見直しも求められた。
ここは間違わないでいただきたい。理念そのものを否定されたのではない。理念集のある部分のタイトルに「365日24時間死ぬまで働け」と確かにあったが、中身を読んでいただくと「社員、仲間に寄り添ってあげてくれ」ということだ。
今回はこの理念を変えるのではない。ただ、ご両親をはじめ、その表現に心を痛めてしまうのであれば、タイトルを変えるのはやぶさかではない。そこでタイトルだけ「仕事とは、生きることそのものである」に変えてさせてもらった。
ネットでは「そんな簡単に大切な理念を変えるところがブラックだ」と言われた(笑)。でも、意味はまったく変わっていない。
――創業者で、現在は自民党参院議員の渡邉美樹さんと会う機会はどの程度ある?
2週間に1回程度、議員会館にご挨拶に行く。ワタミ社内の会議に出るということはない。あとは情報交換を含めて、というぐらいのペース。創業者であり大株主である渡邉さんに報告するという意味で会う。
――どういうアドバイスをもらうのか。
いろんな意味で今年去年と厳しい時期だから、今の政策をしっかりとやれば、あとはよくなるよということ。ある程度戦略はできているから、一枚岩となって実行に移していこうということだ。
(撮影:今祥雄)
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