「ワタミの人手不足は解消に向かっている」

桑原社長が語る、ワタミの進むべき道(後編)

景況感の回復に伴い、国内の外食、建設などの業界でしきりに人手不足が叫ばれるようになった。居酒屋チェーン大手のワタミは「ブラック企業」との批判が根強く残る中、アルバイトの不足から60店の閉鎖に追い込まれた。桑原豊社長に打開策を聞いた。

3月が最も厳しかった

――現在も人手不足は続いているのか?

昨年2月以降、採用媒体でアルバイトの募集をかけても、反応がこれまでの半分に落ち込んだ。これはアベノミクスの効果が具体的に出始め、為替が円安に振れて輸出産業が好調になり、有効求人倍率が1を超えだしたタイミングと重なる。このころからアルバイトの動きが悪くなって、採用が難しくなった。

特に顕著になったのが今年の3月だ。例年、学校の卒業などの関係で3~4月はいちばん入れ替わりが激しい。従来であれば、3月に卒業する方がいる一方、4月から大学生になる人がいる。子供さんから手が離れて、働く時間ができる主婦の方もいる。この方々がだいたい3月から仕事を探しながら、うまい具合につながっていた。

だが、今年の3月は新規で働く方が非常に少なく、卒業で辞める方の穴が埋まらず、ワタミ全店で1万2500人までアルバイトが減った。3月の中旬からこの傾向が始まって、4月いっぱい厳しい状況だった。

もちろんその間、手をこまぬいていたわけではなく、時給を引き上げた。ここで新しい学生、主婦の採用が効いてきて、この2カ月間で4000人強、アルバイトが増えた。今は1万6500人の在籍になり、逼迫感はなくなってきた。名古屋を中心とした中京圏は厳しいが、これを除くと3月に比べてだいぶ緩和された。

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