「9社目転職か現職か」揺れる人に欠けている視点 働くうえで「行動に値する本当の動機」とは

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8社目の会社に勤務する42歳の方からのお悩み相談です(写真:artswai/PIXTA)

→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

はじめまして。現在8社目の会社で勤務している42歳になるものです。現職には「業界の可能性」「仕事内容」に関心を持ち、転職活動を経て入社しました。約1年半経った頃から、会社が社員に負債を肩代わりさせている事実を知り、また別の方が横領で会社を去ったりと、少しずつ異質な雰囲気を感じています。
今、総務人事の仕事で、特に新卒採用に従事しています。
まとめますと、以下の通りです。
1)仕事内容はとても学びが多く、素晴らしい
2)私生活では子どもが生まれ、仕事とのバランスは取れる
3)同僚の会社、社長、福利厚生に関する文句が飽和状態で、仲良しごっこ状態
4)自身の転職については、1~6社はほかの職種に挑戦してみたいという希望からの転職や、売り上げ不振による会社都合の退職で短めのキャリアになっていますが、7社目で定年までやりたいと思える仕事に出会えました。ですが、売り上げが芳しくない2社の合併より、将来が見えなくなり現職に転職したものの、少し異質な環境に悩んでいます。
転職活動では約半年で3社から内定を頂きましたが、お断りました。今の会社で必ず結果を出すことと転職活動を並行して行っていますが、最近、やはり全力で現職で結果を出しにいくほうがいいのではと思い始めました。
よろしければ、ご意見お願い致します。
会社員 F

自分にとって一番大切なこととは?

会社が社員に負債を肩代わりさせるという内容がいかなるものかはわかりかねますが、ご自身にとって働くうえで一番大切なことは何かを考え、転職するにせよ留まるにせよ、「行動に値する本当の動機を持ったうえで」行動されるのがいいでしょう。

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環境、仕事内容、人間関係、勤務時間、勤務場所。仕事を考えるうえで考慮するべき視点は多くあると思います。その中でご自身にとって一番大切なことは何でしょうか?

現在の会社を選んだきっかけは業界の将来性と仕事内容とのことですが、「きっかけ」と仕事をするうえで一番大切なことが異なることも多々あるでしょう。

頂戴した内容による経歴を拝見するに、どうもFさんは「ほかの職種や業界に挑戦してみたい」というかなり漠然とした動機で仕事を転々とされているようです。なぜ挑戦してみたいと思ったのか。その結果何を学べたのか。何を次の仕事に活かせているのか、または活かせていないのか。そういったことを整理する必要がまずはありそうです。

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