「テイクアウトのサブスク需要」が伸びているワケ 弁当を店頭に並べて販売するだけではダメ?

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サブスクリプションとテイクアウトを組み合わせたサービスがじわじわ伸びている。写真は、渋谷区にあるウサギにてランチを受け取る男性。「どうしてもオフィスにこもりがちになってしまうので、散歩がてら受け取りに来るのを楽しみにしている」とのこと(筆者撮影)
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今、音楽や動画配信サービスを中心に大幅な伸びを見せているサブスクリプションサービス(サブスク)。コロナ以前から広がり始めており、一時期、飲食店のサブスクも話題となった。例えば2017年11月1日と、飲食業界でいち早くこの手法を取り入れたのが野郎ラーメン。2019年11月に導入した牛角は好評のあまり、3カ月程度で休止することになった。このようにコストとのバランスが難しいが、逆に考えればユーザーにとって魅力があるサービスであり、集客効果は高いわけだ。

今、そのサブスクをテイクアウトやデリバリーと組み合わせ、じわじわと伸びているのが定額制テイクアウトアプリPOTLUCK(ポットラック)だ。

月額制で、メニューは登録店舗約300店舗・約1400種類(2021年5月末時点)の中から選ぶことができる。例えば最も割安なのが毎日2食プランで、月額2万5272円(1食あたり421円)。現在のところ渋谷、恵比寿、新宿周辺と登録店舗の範囲が限られているのが難だが、ワンコイン程度の料金でさまざまな店のメニューを楽しめる。

テイクアウトとサブスクで単価を下げる

運営しているRYM&CO.(リムアンドカンパニー)によると、サービスの立ち上げは2018年9月。サブスクとテイクアウトの組み合わせにチャンスを感じたという。今でこそ当たり前に行われているが、当時はまったく一般的ではなかったテイクアウトになぜ、着目したのだろうか。

RYM&CO.代表取締役/CEOの谷合竜馬氏(筆者撮影)

「直接的なヒントになったのがアメリカで一般的になっているサブスクリプションのテイクアウトサービスです。繁華街、オフィス街では地代が高く、従って商品単価もアップします。テイクアウトとサブスクリプションで単価を下げることで、お客様にとっては、コンビニ程度の単価で選べ、店舗開拓もできます。お店にとっては、スペース的にもオペレーション面でもランチ時間に2回転がやっとのところを、テイクアウトすることで面積に関わりなく売り上げを伸ばす、なおかつ集客機会になるというメリットがあります」(代表取締役/CEOの谷合竜馬氏)

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