スタバコラボ店舗の「マリトッツォ」超話題のワケ 無名の「プリンチ」がなぜ単独で開店できたのか

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見た目はシンプルだが、驚くべき工夫が詰まっているプリンチの「マリトッツォ」(持ち帰り各410円、店内利用418円)。ヘーゼルナッツ味の「マリトッツォノッチョーラ」と、ストロベリー、ラズベリー味の「マリトッツォランポーネ&フラーゴラ」の2種類が販売されている(撮影:今井康一)
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日本のスイーツ流行は大きな波が来た後に、1〜2年で引いていく、移り変わりの激しさが特徴だ。そして今、過去のタピオカと同程度に盛り上がりを見せているのが「マリトッツォ」である。パンに生クリームを挟んだもので、イタリアではポピュラーな食べ物。とくにローマの朝食に欠かせないとされている。

発音しにくい異国の響きを持つマリトッツォ。このスイーツが、多くの人に受けている理由はどこにあるのだろうか。

今回は、マリトッツォを日本に紹介し、ブームのきっかけをつくったベーカリー、「プリンチ」に取材した。

マリトッツォを求めて行列ができた

プリンチがマリトッツォの販売をスタートさせたのは2020年の2月から。そして今年に入り、ブームが盛り上がり始めた時期には「マリトッツォを求めて行列ができる」「どの店に行っても入手できない」といった事態が生じるようになった。

現在は生産体制を整え品切れすることはなくなっているものの、最も多いときで、週に5000個を販売した記録もあるという。

丸いパンに生クリームを挟んだオーソドックスでシンプルな形だが、中にオリジナルのソースをしのばせてあり、サプライズ感がある仕上がりだ。

その他、プリンチならではのおいしさの工夫もあるのだが、それは後ほど説明することとして、まずは同ブランドの基本についておさらいしておこう。

プリンチはパン職人、ロッコ・プリンチ氏によるミラノ発のベーカリーで、スターバックスとのコラボレーション店舗を世界で6都市に、単独店もミラノ、ロンドンの他、シアトル、シカゴ、ニューヨーク、東京などに展開している。

日本に初めて紹介されたのは2019年2月。中目黒の「スターバックス リザーブ ロースタリー東京」内に誕生した。しかし同年7月には代官山にプリンチの単独店が、9月には銀座に「スターバックス リザーブ ストア 銀座マロニエ通り」がオープンしている。

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