「アナ雪」チームが圧倒的な改善力を発揮できた訳 自己保身に走る人を救うリーダーの強い言葉

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改善の思考心理は、「優秀であろうとする自分」と「もっとよくなりたい自分」の衝突を生む。「優秀であろうとする自分」は、自分のことを有能でよく働いて信頼できる、優秀な労働者だと思いたい。また、チームのなかだけではなく、自尊感情のためにもそうした評判を守ろうとする。

どんな人のなかにも、優秀であろうとする自分は必ずいる。自分は優秀だと思えば、自分の仕事に対していい気分になれる。

2つの自分から出る「言葉」

■「優秀であろうとする自分」モードに入った人の言葉

人は、「自分は優秀だ」との思いが脅かされることには敏感で、脅威を感じると身構える。「優秀であろうとする自分」モードになっていると、次のような言葉を口にする。

❖「自分は何ひとつ間違わなかった」
❖「最善を尽くした」
❖「次回も同じようにやると思う」
❖「そうしたがったのは君じゃないか」
❖「いつもこのやり方でやってきた」

一方で、人には「もっとよくなりたい」と思う自分もいる。「もっとよくなりたい自分」は学習と成長を求める。新たな自分を探そうとするのだ。チャレンジ精神が旺盛で、他者のものの見方や考え方に興味津々で、学習や改善を公然と求める。

■「もっとよくなりたい」モードに入った人の言葉

「もっとよくなりたい自分」モードになっていると、人は次のような言葉を口にする。

❖「もっと詳しく教えて」
❖「あなたにはどう見える?」
❖「こうなる前に何があったと思う?」
❖「ほかにどんな見方ができそう?」
❖「どうすればもっとよくなっただろう?」

「優秀であろうとする自分」になって自分を守ろうとする言動は、「もっとよくなりたい自分」モードのときの探求する言動を抑えつけ、押しのける。

そういうモードの自分から脱するには、「もっとよくなりたい自分」を呼び出して、そのモードのときのふるまいや言い回しに変えることが必要だ。「優秀であろうとする自分」が脅かされても、冷静に対処するのだ。

また、チームのほかのメンバーたちと向かう方向が同じになるようにする役割を担うことも忘れてはならない。

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