「アナ雪」チームが圧倒的な改善力を発揮できた訳 自己保身に走る人を救うリーダーの強い言葉
言葉の使い方を変えることで、自分が率いる潜水艦の評価を最低から最高に引き上げ、ベストセラー『7つの習慣』の著者、コヴィー博士から絶賛された伝説の艦長がこのほど、『LEADER’S LANGUAGE(リーダーズ・ランゲージ) 言葉遣いこそ最強の武器』を上梓した。
あらゆる組織のリーダーに役立つ、伝え方のパラダイム転換を促す本書から、チームのマインドを「改善」に向かわせる方法について、一部抜粋・編集してお届けする。
『アナ雪』制作チームが陥った苦境
映画『アナと雪の女王』の制作チームは苦境に陥っていた。初期バージョンの試写を実施したところ、無情にも否定的なフィードバックが返されたのだ。
初期バージョンは、勇敢なヒロインのアナが、意地悪く計算高い悪役のエルサと戦う物語となっていて、ふたりは姉妹でもなかった。
チームには、ダメな原因を突き止めて修正する時間もろくになかった。ディズニーはすでに、1年半後の公開を発表していた。締切や利害関係者のことを思えば、チームがその状況に絶望しても誰も責められない。
このようなとき、産業革命期に生まれた「証明」というプレーに駆られるチームは当然出てくるだろう。つまり、自分たちはその仕事と給与に見合う価値があると、まわりに知らしめようとするのだ。
証明モードに入ると、チームが下した決断の根拠を熱心に説明し、自分たちのとった行動を論理的に正当化しようとするだろう。つまり、過去を掘り下げることに時間を費やし、前に進むことを拒むのだ。だがいくらそうしたところで、駄作を傑作にする助けにはいっさいならない。
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