<ミセス・パンプキンからのコメント>
「壊れる日本人」
ヒカル様、ご連絡をくださりありがとうございました。
私は子どもとケータイ・スマホに関しては、感銘を受けた本と出会っています。ノンフィクション作家・柳田邦男氏が、ケータイ・スマホが子どもの人格形成にいかに悪影響を及ぼしているかについて書かれた『壊れる日本人 ケータイ・ネット依存症への告別』などの、数冊の著書です。
ヒカル様のおかげで、子育て中の親御さんたちで、まだこれらの本を読んでおられない方々に、この本と、今回のコラムの題にしましたが、同著の中で紹介されている、「子どもに麻薬をプレゼント!」の意味を、孫引きの形ですがこの欄で紹介させていただく機会を得たように思いました。
子どもに麻薬をプレゼント
異常な事件を起こした少年少女と若者たちを、医療少年院でつぶさに診てこられた精神科医・岡田尊司氏の著書『脳内汚染』を柳田氏は紹介されていますが、「子どもに麻薬」はその中で警告されている言葉です(要約されたものをさらに要約しますことをお許しください)。
「ゲームの敵との戦いで、やるかやられるかの状況に置かれると、交感神経から心臓をドキドキさせるアドレナリンが体内の血液中に大量に放出される。そして必死の戦いの後に敵を倒すと、達成感と共に気分を高揚させるドーバミンが脳内にどっと放出される。脳は一度このドキドキする興奮と強い達成感を経験すると、もう一度それを欲するようになり、その繰り返しはそれに満足できずさらに強い刺激を求めるようになる」。
ゲーム製作者とのいたちごっこですね。
これは麻薬中毒の習慣性と同じ反応なのだそうで、実際の現場に携わる精神科医による詳しい説明は、依存症になる仕組みとその恐怖がよく理解できます。「子どもにクリスマス・プレゼントとしてゲームソフトを与えるのは、LSDやマリファナを贈るに等しいかそれ以上に危険だ」と警告しておられるのです。
岡田氏はまた「人生を生き抜くための基礎となる体験をし、さまざまなことを学ぶための子ども時代の二度とない時間を、映像メディアを相手に費やすことで失われるのは取り返しのつかないこと」とも指摘しています。どの言葉も胸がどきどきするものです。詳しくは『脳内汚染』をお読みください。
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