アライドアーキテクツが描くマーケの未来 SNS、スマホでマーケティングは激変する
それでも前例がないため、顧客企業の獲得には苦労した。サービス開始当初は中堅、中小で、ネット通販関連の企業が中心だった。何かとてつもなく大きなソーシャルメディアの波がやってくる。でも、何がいつ起こるか、わからない。そんな状況で地道に営業を積み重ねた。ひたすら波を待つ中、2011年に現れたのがフェイスブックの巨大な波だった。
この頃には顧客基盤も構築できていたので、フェイスブック向けサービスを顧客企業に提案し、導入実績を一気に伸ばすことができた。フェイスブックが登場する以前は、ブログなどネット上でIDを保有していたのは先進的なユーザーに限られていたが、フェイスブックによってそうでないユーザーもIDを持つことになった。この変化は大きかったと思う。
――ソーシャルメディアを活用するメリットは何ですか。
企業が顧客であるユーザーとつながることで、ユーザーを知ることができる点だろう。ここが最も重要で面白いところだ。一方的に商品やサービスを告知するのではなく、ユーザーがどのキャンペーンに参加し、どんな反応を示したかというデータが蓄積されるので、企業はキャンペーンの度にユーザーの動向を知ることができる。アンケートなどを通じて、さらに貴重なデータを得ることも可能だ。よいコンテンツやキャンペーンを投入できれば、少ない予算で大きな効果が得られるのもメリットだろう。
懸賞からスピードくじ、クーポンも
モニプラでは多彩なメニューをそろえている。懸賞から人気投票、アンケート、スピードくじ、クーポンなどがあり、特に人気なのはクイズや写真コンテスト。写真コンテストの場合、投稿してくれるのは企業に高い関心を持つユーザーなので、そうしたユーザーを浮かび上がらせるのに有効だ。もちろん、各キャンペーンをアレンジしたり、組み合わせることもできる。自由度の高いキャンペーンをスピーディにできることが特長だ。
現在の会員ユーザー数は約150万人。7割が30~40代で、フェイスブックのユーザーとほぼ同じ属性。情報感度が高く、ソーシャルメディア上で自ら情報を発信する先進的なユーザーが多い。ユーザー側としても、新商品を一足先に楽しめるといった、特別な体験ができるメリットは大きいようだ。
――ライバルはどんな企業ですか。差別化のための対策はありますか。
広告代理店でも、キャンペーンのシステムを開発している会社はある。グローバルでも同様の会社は存在する。このあたりがライバルになろう。
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