アライドアーキテクツが描くマーケの未来 SNS、スマホでマーケティングは激変する
――今後の成長戦略はどうするのですか。
企業にとって「顧客をよく知る」ということがマーケティングの重要なテーマになっていくと感じている。これはネット広告も同様だが、全員に同じものを見せるのではなく、顧客を選別し、それぞれの興味関心に沿ったコンテンツを提供するということだ。SNSを活用すれば、こうしたマーケティングが実現できる。
当社には多くのキャンペーンのデータが蓄積されているが、この点では十分に活用し切れていない。そのため、2月にテキスト解析に強みを持つメタデータ社と提携した。キャンペーンには自由記述のアンケートも多く、膨大なテキストデータがある。これを解析することで、ユーザーが何を求めているのか、何を言おうとしているのかということが把握できる。これまでは、モニプラを使えば多くのユーザーにリーチできる点がメリットだったが、今後はデータ解析で顧客をよく知り、選別された情報や、より効果的なキャンペーンを届けられるようにしていく。こうした点を評価してもらえるようにしたい。
もうひとつは海外展開だろう。長期的に日本の内需が減少していく中、グローバルで成長が期待できるのはアジアだ。現在は台湾とベトナムでフェイスブックのサービスを展開しており、シンガポールでも法人を設立したところ。ベトナムでは現地の実店舗を中心に利用されている。早い段階からサービスを展開することで、どんなキャンペーンが効果的なのか、現地で好まれる表現は何か、といったノウハウを蓄積している。日本企業が進出する際にも、一緒に取り組むことができるだろう。
これは僕の肝いりプロジェクトのひとつ。商社出身だから、日本のよいものを他国の人に伝えたいという気持ちは強い。まだ先行投資の段階で儲かっていないが、今のうちにアジアのユーザーを知ることは、将来のサービスの価値につながるだろう。長期的な視点でみれば、海外展開は面白くなってくるはずだ。
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