日本人に多い「聞いてもらえない!話し方」4NG 「口ぐせ」「口調」 「目線」「声」あなたは大丈夫?

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最後のNGは、「声」にまつわるものです。

【4】「耳に残らない声」「延々と変化のない声」になっている

「小さい声」「聞き取りにくい声」は問題ですが、同様に、同じスピード、メロディー、音量で、「延々と変化のない声」も聞き手にはつらいものです。電車に乗って「ガタンゴトーン」と同じリズムを聞いているうちになんとなく眠くなってしまいますよね。

ただ声が大きければいいわけでもなく、滑舌がよければいいわけでもありません。実は、声は「変化」が肝なのです。

早口自体がいけないというわけではなく、「キーワードを強調して、ゆっくり言うことでメリハリが付けられるかどうか」。終始がなり立ててしまえば、政治家の辻立ちと同じです。

「時にささやくように、時に声を張り上げて」など、メロディーがあったほうが引き込まれるわけです。

大事なキーワードの前では一呼吸、つまり「間(ま)」を置くなど、声に変化をつけることで、メトロノームのように単調な話し方を脱することができ、「相手の心をつかむ話し方」ができます

話し方は「科学」。「世界標準の方程式」を知ろう

コミュニケーションは「なんとなく」「周りがやっているように」では、実はなかなか効果を発揮しません。

前回、大きな反響をいただいた「日本人が苦手な「叱り方」、一気に上達する5秘訣」(2021年1月15日配信)でも解説したように、欧米では、コミュニケーションは「科学」で、多くの学者が研究し、その「解」を示している「学問」であり、一生を通じて学び続けるものです。それに対して、日本人は「なんとなく」「周りがやっているように」「その場の気分で」話しがちで、コミュニケーションがまだまだ「前例」を通して学ぶ「慣習」でしかありません。

話し方も「科学」です。リモート時代でも「つながりを深める話し方」のコツはたくさんあります

「間違った常識」に縛られるのではなく、「世界標準の方程式」を知ることで、オンラインからリアルの話し方まで、すべて、うんとラクに、楽しくできるようになります。

「口」「目」「耳」五官を意識し、「相手の五感を刺激する話し方」、そして「相手が『聞いてみたい!』と思う話し方」を、ぜひ身につけてください

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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