上司としては無能な「優秀な人」が多い理由 「仕事をこなす」と「人を育てる」は別の技術だ

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このストーリーの主役である神吉凛さんは、全国に店舗を展開しているカジュアル衣料品店「ナチュレル」の宇留川店・店長。地区トップの成績を誇る優秀な販売員だった凛さんが、売り上げが伸び悩む宇留川店の業績改善のカンフル剤として店長に抜擢されてから、およそ3カ月が経ちました。

ところが宇留川店の売り上げはまったく上向く気配はなく、エリアマネージャーからは店長としての指導力不足を指摘されてしまいます。

凛さんのケースのように多くの企業では、優れた業績を上げた人がその組織のリーダーに選ばれるのが一般的です。

しかし“自分の仕事をこなす技術”と“人を育てる技術”はまったくの別物。
それがよくわかるのが、スポーツの世界です。

優れたプレーヤーでも、人を育てられない理由

例えば、オリンピックで金メダルを獲得したトップアスリートや、現役時代に華々しい成績を残したプロ野球の名選手が、必ずしも名監督になるわけではありませんよね。

トップ販売員というすばらしい実力の持ち主なのに、店長としては力が発揮できていない凛さんは、まさにこのタイプ。

逆に、プレーヤーとしては中堅レベルだったにもかかわらず、メンバーの力を最大限に引き出すことや新人を育てることに長け、すばらしい成績を上げる監督もいます。

なぜ、優れた業績を築いた人材であるにもかかわらず、部下を育てられないのか? その理由は「教え方を知らないから」という1点につきます。
部下を指導・育成するには、そのための「教え方」を学ぶ必要があるのです。

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