ワクチン接種後の「睡眠不足」が何ともヤバい訳 免疫を獲得したいなら必ずしっかり寝てほしい
待望される新型コロナウイルスのワクチン。ワクチンを無事接種したとしても、「接種した後の行動」によっては抗体がうまく獲得できないことがあります。スウェーデン・ウプサラ大学の睡眠研究者で『Sleep, Sleep, Sleep』を著したクリスティアン・ベネディクト氏は、抗体をしっかり獲得するアドバイスとして「ワクチン接種後は何より眠ってほしい」と、ワクチン接種後の睡眠の重要性を説きます。
体内では毎日「細菌」「ウイルス」と戦っている
睡眠研究者として今、とにかくお願いしたいのは、「予防接種をしたら、必ずしっかり寝てほしい」ということです。とくに、コロナウイルスのワクチンが待たれる現在、実際の接種前に皆さんに知ってほしい事実があります。
それは、ワクチンを接種した一晩目の過ごし方が、免疫を獲得するうえで非常に重要になってくるということ。「予防接種をした日の夜に睡眠不足だと、抗体が獲得できない」という研究事例が報告されているのです。
人間は日々、細菌やウイルスにさらされていて、皮膚や肺、腸といった器官から取り込まれた細菌たちは体内で悪事を働こうと試みます。
しかし、私たちの体には「免疫システム」という防御の仕組みがあり、ほとんどの侵入者から体を守ることができます。
これは「自警団」のような存在で、侵入者を発見すると体に属しているかどうか、例えば心臓や肝臓などの組織の一部かどうかをチェックします。そして体固有の細胞ではないと判断すると、「異質な侵入者」として攻撃を仕掛け退治する、これが免疫の仕組みです。
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