さらに使用料が増えているので、よく言われた「アンペア数を下げて基本料金をダウンさせる」というワザも使えない。家にいながら暖房費を節約するにはどうするか。もはや家での活動時間帯をずらし、暖房や照明の利用時間を減らすしかない。つまり、「自然のリズムに合わせて暮らす」わけだ。
早起きして暖かい日中に活動し、夜間はなるべく早めに就寝して照明や暖房を使う時間を短縮する。すると、テレビをつけっぱなしにしたり、スマホを眺めているうちに、ついECサイトで買い物をしてしまうことも減らせる。自然のサイクルに合わせた暮らしは財布にも優しい。
なお、節約のため暖房の温度を下げるなら厚着は欠かせなくなる。ちなみに、「首のつく場所」つまり、首、手首、足首を冷やさず、温めるのは大事だ。室内で暖房の温度を低くするなら、とくに足首をしっかりカバーすると体が冷えにくい。冷暖房などなかった昔の人は、こういう暮らしの知恵を重ねてきたのだろう。
金券ショップ活用法も撃沈中
コロナのせいで存亡の危機にあったと思われたのは、金券ショップだ。まず、出張が減り、旅行が制限されたために、売れ筋の新幹線回数券や航空会社の株主優待券の需要が落ち込んだ。さらには美術展やテーマパークの前売りチケットも、コロナ感染対策のため日にち指定が必要に。公式オンラインサイトで予約・購入しなくてはならず、金券ショップで買ってもそのままでは使えないパターンが増えていった。
ダメ押しのように、JR東日本は、来年には紙の回数券をなくすと発表した(定期券用新幹線自由席回数券は2021年3月31日、指定席タイプの新幹線回数券は2021年6月30日で販売終了)。今後は、Suicaなど交通系ICカードがあれば特急券を買うことなしに新幹線(自由席)に乗れるサービスを開始、デジタルシフトに伴い紙の切符を廃止していく。今はJR東日本の話だが、近い将来、東海道新幹線などの回数券も廃止の道をたどるのではないか。金券ショップがバタバタ廃業しないか心配になる。
ただし、JR運賃についてはまだ活用できる金券がある。JTBの旅行券だ。旅行需要が落ち込んだため、金券ショップでの人気は落ち気味らしく、1万円券が9200~9300円程度で買える。JTBの旅行券はJRの切符が購入できるので、安くなっているうちに買っておくのもいいのでは。この券には有効期限がなく、お釣りが出るので使い勝手がいい。JTB店舗でのGoToトラベル対象旅行商品にも使える。
とはいえ、今後はさまざまなチケットがデジタル化し、そこにポイントや割引をつける動きにシフトするだろう。すべてがデジタル化するにつれ、これまで親しんできたアナログ節約術がことごとく消えていく。アフターコロナの世界はやはりなんとも味気ない。
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