コミュニケーションの成否を決めるのは「話す内容」×「話し方」×「話し手のエネルギー、気、志、思い」の3要素です。
日本人はそのどれも、体系立てて学び、習得する機会がなく、「話すことに自信がない」という人が大勢います。
「誠実で親切で、良識ある人より、ただ声がデカくて、敵を作ることを恐れず、自信をもって叫ぶヤツの声が通ってしまう」。そんな理不尽さを感じることはありませんか。
筆者は、日本の大企業の幹部層に話し方のコーチングをしていますが、日々、痛感するのは、とにかく控え目で、自分のよさ、強みをしっかりと上手に伝えることが苦手な人が多いということです。
【3】「圧倒的な熱量」と「盛り」で、エネルギーが凄い
日本人のエリートは、総じて「盛り」が足りないのです。実態以上に自分を小さく見せるしぐさ、話し方ゆえに、お行儀がよすぎて、「エネルギー」が非常に低い。
一方、トランプを見てください。中味はスカスカでも、真実でなくても、堂々と断定し、言い切る。自分を大きく見せるように振る舞う。
そして、圧倒的な熱量。モノを動かすために必要なのは「エネルギー」ですよね。人を動かそうとするのであれば、話し手はエネルギーを放出しなければならないということなのです。
日本人は、もっと正しく「盛る」話し方を知ろう
残念ながら、「低燃費」のコミュニケーションは、伝えていないのと同じこと。トランプの盛り方は異常ですが、日本人ももう少し、正しく「盛る」話し方を知る必要があるでしょう。
正しければ、もしくは、いいものならば、いつか誰かがわかってくれる、認めてもらえるわけでは、残念ながらないのです。
国を分断し、国力を削ぎ、混乱を招くトランプのコミュ術は、禁じ手と言える範疇ですが、それをどう批判したところで、まったく効力はなく、むしろ勢いづけるようなもの。
結局、「コミュ力」に対抗するのは、正義や真実ではなく、「コミュ力」でしかありません。その戦いを制すのはどちらか。まもなく審判が下ります。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら