大学入試共通テスト「地理B」必ず知るべきツボ 一夜漬けでは通用しない知識と理論が必要
誰も想定していなかった世界的なコロナ禍の中で、戦後最大の教育改革が進行しています。高校生をはじめとする受験生は、リモート授業や密を避ける特殊な教育環境の中で本当に苦しい時期を過ごしていると思います。
私もオンライン授業に関わりましたし、対面授業が始まっても、従来とは異なる距離感、マスク着用など40年以上の教員生活の中でも経験したことのない環境に立たされています。
こんな苦しい状況の中でも受験生には来年1月の共通テストが待ち構えています。現状を嘆いているだけでは面白くないので、できる限り受験生を応援したいと、最大限のパワーで生徒たちと接しています。今われわれにできることをやるしかないですからね。
地理と地理学習に対する大いなる誤解
これを読んでくださっているのは高校生・受験生、保護者や教育関係の方々が多いと思います。一般的な共通テストについては多くの方々が述べておられますから、ここでは地理という学問・教科についてのみお話をしましょう。
まずは読者の方々に高等学校の「地理教育」について正しい理解をしていただけると幸いです。残念ながら「地理」という教科に対する大いなる誤解が日本中に蔓延しているのが実情なのです。
読者の方々は、地理に対してどのようなイメージをもっておられるでしょうか? 例えば、「地理は文系の単なる暗記科目!」「大量に地名や生産統計などのデータを覚える教科」「定期考査の直前に知識を詰め込む! そして直後にすべて忘れ去ってしまう!」「無味乾燥で、実生活では何の役にも立たない」みたいなイメージを持っておられませんか?
多くのバラバラな知識を短期間で無理やり覚えて試験に臨む。これでは暗記力や根性は鍛えられたとしても、地理力を身に付けたとはとても言えない! でも地理教育に携わっている者がたびたび経験する残念な場面なのです。
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