簡単に子どもを勉強嫌いにさせる「3つの要素」 ゲームばかりやるのには理由がある

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では一方で、子どもが好きなゲームは、なぜ嫌いになっていかないのでしょうか? それは直接的には「面白いから」が理由でしょう。しかし、さらに深く考察してみると、その背景にはさまざまな要素があることがわかります。子どもたちから直接聞いたことをまとめると以下のような点がありました。

1) 「ゲームをやりなさい」といった強制言葉を親は使わない(逆に制限時間を設けている)
2) ゲームには攻略法があることを知っており、それを積極的に学んでいる
3) ゲーム実況中継のプロがYouTubeにアップしている動画を見ることで面白さがわかり、モチベーションを継続できる

ゲームと勉強を同一視して論じることには無理があるかもしれませんが、背景にあるエッセンスを抜き出すことによって解決のヒントが得られると考えています。

現状から抜け出す3つの解決策

さて、そこで解決策となりますが、それは単純に、勉強嫌いにさせる3つの要素の逆をやればいいということになります。

1) 勉強に関しては「強制言葉」を使わない
2) 効果がすぐに出る勉強のやり方があることを教えてあげる
3) 動画などを活用し、上手な先生の説明を聞く

 

ただし、これまでの親子関係で、相当勉強嫌いになっている可能性があるため、このような方法をとる以前に、親の話に聞く耳をもたないかもしれません。そこで、現状を抜け出すための最も手取り早い方法として次のことを試してみてください。

「今日から2週間、勉強に関して一切触れない」

本当は1カ月間触れないと言いたいところですが、かなり難しいと思われるため、2週間やってみてください。これまで「勉強やれ、やれ」と言われすぎているため、逆に何も言われなくなったことによるギャップを利用します。何も言われないことによる“不安感”によって行動へのモチベーションを喚起する方法です。

言っても、言わなくても勉強の効果が変わらないのであれば、「一切言わない」という方法をとってみる価値はあると思います。これまで、この方法によって、子どもが自主的に動き出したという例は多々あります。先日もメール相談でこのような方法をお伝えしたところ、「本当に動き出すんですね」と返信をもらったばかりです。

そのうえで、子どもから勉強の相談があれば、親身になって聞いてあげます。そこでようやく、塾のことや、勉強方法についてサポートしてあげるといいでしょう。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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