それに対して、次のような言葉が返ってきます。
「皆、やっていることだから」
「子どもは勉強することが仕事だから」
「理由などなく、やるべきことはやらなければならないから」
「世の中に出るうえで必要なことを学んでいるから」
「将来自分のやりたい進路に進むことができるから」
いずれも、これまで筆者が32年間の教育指導の中で聞いてきた言葉です。
では、さらに次の質問です。「自分が子どもの頃に、このような返答をされて納得して勉強しましたか?」
この質問によって、ようやく問答が終わります。つまり、親は自分が子どものときのことを忘れてしまっていて、親視点でしか考えていなかったことに、ここでようやく気づくのです。
子どもを勉強嫌いにさせてしまう3つの要素
子どもを勉強嫌いにさせる簡単な方法があります。それは簡単に言えば、「つまらない教科書と問題集を使い、勉強方法も教えずに、強制的に『勉強しなさい!』と言い続けること』です。
まとめると次の3つの要素に分解できます。
強制された場合、人は反発するか、嫌々やることになります。さらに継続すると「一生嫌いであり続ける」場合もあります。
学び方を教えてもらっていないため、書いて覚えようとするなど非効率的なことをやってしまい、結果として「勉強はいくらやっても結果が出ない」ことを学んでしまうこともあります。
教育は何を教えるかではなく、誰が教えるかで決まるため、どのような先生に教わったのかという点は非常に大きいものです。
この3つの要素によって、勉強嫌いにさせることが可能となります。この実証例は全国各地、枚挙にいとまがありません。もしかしたら、親自身もそのように育てられた可能性もあります。どこかの世代で、この負のスパイラルを止めないと、子々孫々続くこともあります。
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