今の「NHK」は公共的役割を果たしているのか 公共性を芸術と同じ観点から分析してみた
NHKが番組を放送するうえで、本当に受信料という「公費」を払わなければならないのか。CMを入れてはいけないのか。インターネットの配信では駄目なのか。これらの問いは今後、NHKにますます重くのしかかってくるはずです。
もちろんNHKは現行の放送法で広告収入を得ることが禁じられているので、放送法の改正は当然、必要です。インターネット同時配信サービスが普及した時点で、黙っていても放送法の改正を求める声が視聴者から上がるでしょう。
受信料の約1割が徴収に当てられるムダ
NHKは「公共放送」という名のもとに、「受信料を払わない人はNHKを見なければよい」というスクランブル放送を求める意見も、頑なに拒否しています。
しかしインターネットが中高年層にまで普及しはじめた現在、テレビを見ない人の数は増える一方です。結局どちらの主張が優るかは、考えるまでもありません。
受信料やハードを通じた課金が現実的に困難になることを考えれば、最もニーズが高く収益化が容易なのはインターネット広告です。よしんば国民から受信料を取りつづけるとしても、収入の柱を広告収入に転換することで、受信料の徴収コストは劇的に低減します。
2017年度のNHK受信料収入6889億円のうち、徴収コストは735億円で、収入の1割超が契約や徴収の経費に費やされています。735億円ものお金を無駄な費用と思えないとしたら、やはり常識的な経営の感覚から逸脱している、といわざるをえません。
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