仕事がつらい人が「今この瞬間」に集中すべき訳

マインドフルネスの「科学的」な根拠

日々の仕事は、うまくいっていますか?(写真:monzenmachi/iStock)

仏教用語でパーリ語「サティ」の英訳である「マインドフルネス」。このような由来もあるため、いまだになじみのない人からは「宗教めいている」「怪しい」「非科学的」と思われる節もあるかもしれません。とくにロジカルなものを好む人は、拒否反応を示す傾向もあるでしょう。

ですが、「マインドフルネス」は、れっきとした現代的なメンタル・トレーニングです。1970年代には医療の領域に応用され、さらに近年では、脳科学の分野でも心身の健康や集中力、創造性、自己認識力の向上などの効果が認められて、トップアスリートやエグゼクティブのメンタルマネジメントにも活用されるようになっています。そして、グーグルのリーダーシップトレーニングにも応用されたことからビジネスの世界にも広く浸透していきました。

そして、2013年のダボス会議(World Economy Forum) では、優れたリーダーに必要な「自己認識力」「自己管理力」の開発法として採用されています。

自分の言動をマネジメントする

このマインドフルネスがいったいどういうものかというと、「今にしっかりいる状態」、もう少し付け加えると、「今をあるがままに注意を向けている状態」を指します。

また、そうした心の状態を保ちながら「目の前のことに集中して取り組む力」、あるいは、「今に集中したときに立ち上がってくる気づき」とも言うことができます。

マインドフルネスと聞くと、瞑想をイメージされる方が多いのですが、瞑想は手段のひとつにすぎません。ウォーキングをしていても、ジョギングをしていても、水を飲んでいても、食事をしていても、今の心、身体、周囲の状況などに注意を向けていれば、マインドフルネスの状態と言えます。

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