多くの人が真偽不明のコロナ情報に翻弄
今、全国の消費生活センターには、ウイルスの予防効果をうたった商品の真偽を確かめる問い合わせが急増しています。先月のコロナウイルスに関する問い合わせは、1か月で1万件以上にのぼりました(国民生活センターまとめ)。
ネットの情報にすがってきたという30代の男性の部屋には、お茶や発酵食品がずらり。ネットで効果があると聞くと、すぐに購入していると言います。
「免疫力アップしてコロナウイルスを殺せるのか、正直、専門家とか、一切言ってないじゃないですか。よくわからないし、自分自身も不安なので、一応、やっぱり信じないより信じたほうが無難かなと思って」
ウイルスに関するツイートの数は、世界中で2億件を突破。3割が真偽不明の情報という調査結果も出ています。2003年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)や2009~2010年に大流行した新型インフルエンザといった今までの感染症流行時との大きな違いは、こうしたSNSの普及によって市民1人ひとりが発信者となり、情報を拡散させていることにあります。デロイトトーマツコンサルティングの試算によると、SARSの頃と比べ、情報伝達力が68倍にものぼるといいます。
①より多くの受信者に ②より効率よく
③より多数の情報を ④ より詳細に伝達する力
こうした「情報爆発」は、私たちに何をもたらしているのか。今回、専門家の監修のもと、LINEでアンケート調査を実施。日本在住15~59歳男女2000人から回答を得ました。ウイルスに関する情報について、どのような不安をいだいているのか質問したところ、
誤った情報やデマが広がっている 39%
日々多くの情報が流れてくることで混乱する 37%
真実が報道されていないように思う 33%
多くの人が情報に翻弄されていることがわかってきました。さらに、不安の程度が高い人のほうが、情報を摂取する時間も長い結果となりました。不安が高いと情報を得たくなり、情報を得るほど不安が高くなるという悪循環が生まれていると言います。
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