しかし、今後、休校が長引くか、断続的な休校が続くことを想定すれば、5月以降は今は混乱して後手後手になっている学校や塾も、徐々に落ち着きを取り戻し、適切な教材と教育手法を出してくると思われます。家庭で学習内容に関する問題は徐々に解決していくと思います。
さてここからが、重要なお話になります。
先ほどのアンケートを概観しますと、「コロナに起因する子育ての焦り・不安」以外は、実は日頃から悩んでいる内容とあまり変わらないということがわかります。
多くの問題は、今に始まったことではなく、「普段からそのような状態であったことが、コロナ休校によってただ強調されただけ」という印象を受けます。つまり、日常から整えておけば、非常時にも対応できるはずだったということです。
しかし、そのようなことを言っても後の祭りですから、今回の非常時に一気に子どもの新たな習慣を作ってしまうという、逆転発想の方法をお勧めしています。人は非常時であればこそ変わることもできるため、その特性を利用してしまいましょう。
この方法は、全ての家庭に100%適用できるかどうかわかりませんが、すでに実践された方から子どもの行動が変わったという報告を受けている方法です。それは、
「国が緊急事態宣言を発出しているのだから、我が家も緊急事態宣言を発出する」
というものです。
よくよく考えてみれば、国が緊急事態なのですから、家庭も緊急事態モードにしてもよいのではないでしょうか。家庭内はいつも通りというのであれば、これまでのダラダラ感がますます助長するだけになってしまうと思いませんか。
この方法を先日、講演会でお話ししたところ、早速実践された方より、次のようなご連絡をいただきました。
政府の緊急事態宣言を受け、土田家でも4月20日付けで発令されました
2)自分のものは自分で行うことの要請
洗濯物の取り込み・たたみ・しまう
食後の片付け・食器洗い・拭き・しまう
3)お風呂・トイレ・洗面所掃除、子ども3人で分担の要請
この宣言を出してみて、その後子どもたちはどのように変わったのかという報告もいただいています。
子どもたちが「自立」するチャンス
このようにすることで、子どもたちにとっては、自分のことは自分でやるという「自立」のチャンスにもなります。すべてを親がやるというこれまでの習慣から、子どもに自分のことは自分でやらせるという新たな習慣に変えていくことで、親はサポーターという立ち位置になれます。家族で分担し、協調性を育むということもできます(もちろん子どもの年齢によってはできない場合もありますが)。
「自立と協調」。これは、筆者が考える教育の目的であると思っています。ぜひ、この機会に、子どもたちに「教育」をされてみてはいかがでしょうか。
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