コロナ感染リスクが高い「23の職業」意外な一覧 現場で奮闘する人たちにせめて防護の備えを

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看護師は医師らよりもリスクが低いとされている。

前出の上理事長は、

「それでも看護師のリスクは高いと思う。たしかに体液をモロにくらう処置は少ないかもしれませんが、タンを吸引する処置では飛沫を浴びやすいはずです」

救急救命士や看護師よりも、ややリスク評価が低かったのが介護士だ。

「高齢者を支える大変な仕事ですが、日々見守っているため相手の体調をよく把握しています。どういう体調かわからない人に囲まれる仕事よりはリスクが低いかもしれません」と前出の徳田室長。

全国各地の院内感染事例をみるまでもなく、医療従事者が危険と隣り合わせで奮闘していることは間違いない。

厚労省は、不足する医療用ガウンのかわりに雨ガッパを使うことや、ゴーグルの代用としてシュノーケリングマスクを認めたが、命を守るための正当な防護具を一刻も早く調達するべきだろう。

同様にハイリスクとみられるのがキャバクラやクラブで働く女性と性風俗業の女性だ。

緊急事態宣言に基づく休業要請を受け、営業を自粛している店が目立つが、都内では看板の明かりを消して休みと見せかけ、こっそり営業を続けるキャバクラ店が……。この状況下でも、働く女性は全員マスクをしていなかった。

前出の佐藤院長は、

「性風俗従事者は、せいぜい1日に5人ぐらいしか、お客さんと接しないでしょう。でも、キャバクラ嬢が接するお客さんは、その何倍にもなるだろうし、性風俗従事者よりもお客さんとの会話が多いのではないか」

とキャバクラ嬢のほうがリスクが高い理由を説明する。

肌には一切触れさせないとしても、近距離での会話のラリーで飛び交うしぶきを軽視しないようにしたい。

意外に、クリーニング店も高リスク判定に

ほかの職種を見ると、意外と高リスク判定されているのがクリーニング店の従業員だ。

新型コロナ、職業別リスク。汚れた衣服を扱うクリーニング店員は危険か(写真:週刊女性PRIME)

前出の徳田室長は、客が出す衣服にウイルスが残存している可能性を指摘する。

「脱いですぐに持ってこられたものや、昨日着た洋服などは表面にウイルスが付着しているかもしれません。

このウイルスは、モノの表面で3日間ぐらいは生きるとされています。店員さんは、持ち込まれた衣服を扱った手でそのまま、目や鼻、口などを触らないように注意したほうがいいでしょう」(徳田室長)

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