「メールが丁寧すぎる人」ほど仕事ができない訳 ビジネスの能率を著しく落とす「卑屈語」の罠

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なぜメールが「丁寧すぎる人」は仕事を円滑に進められないのか?(写真:buritora/PIXTA)

日本語の敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類がある。しかし最近、4種類目の新しい敬語が世間にはびこっていることをご存じだろうか。たとえば、こんな文章だ。

「ご相談させていただけないでしょうか」
「お打ち合わせのおまとめをお送りいたします」
「ご確認いただければ幸いと存じますがいかがでしょうか」

……などなど。日々、遠回しで意味不明な内容のメールに、イライラしている方も多いと思う。

円滑なやりとり阻害する「卑屈語」の罠

こうした言葉を、僕は「卑屈語」と呼んでいる。「卑屈語」が使われる意図は、「丁寧」でも「謙譲」でもなく、ましてや「尊敬」では決してない。「保身」だ。嫌われたくない。責任を取りたくない。こうした「保身」が日本語を歪め、卑屈にしているのだ。

「卑屈語」が使われるのは、ビジネス・シーンに限らない。テレビをつければ芸能人が、「私事でありますが結婚させていただいたことをご報告させていただきます」なんて言っている。

ソーシャルメディアに目をやれば「担当させていただいた案件で、ニース広告祭のグランプリを受賞させていただきました!」みたいな、意識高い系ビジネスパーソンのドヤりが繰り広げられている。

「卑屈語」が蔓延してしまった理由は、ただひとつ。「嫌われないことを」を最優先する人が増えたからだ。

筆者はふだん、コピーライターとして働いている。商品を売ったりブランドの好感度を高めたり、さまざまなコピーを書いているが、目的は顧客を満足させることだ。他のどんな仕事であれ、これは変わらない。すべてのビジネスは、本質的には「顧客を満足させること」を目的としているのだ。

次ページ「嫌われないこと」が仕事の目的になっていないか?
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