洗剤ボトルごしごし…で価値感が変わる?

身の回りの品の「価値」を「変換」してみる

東京都現代美術館で5月11日まで開催中の「MOTアニュアル フラグメント―未完のはじまり」では、自分の中で当たり前に思っていることが、微妙に”ずれる”ような感覚を味わえる。

たとえば、このプラスチックボトルは、市販の洗剤や柔軟剤の容器の表面にヤスリをかけたもの。光沢はすっかり消えて毛羽立ったようになり、どこか現実離れした、不思議な存在感をたたえている。もとはドラッグストアに山積みされているボトルとわかっているのに、なぜか目が引き付けられてしまう。

洗剤ボトルの質感が!

青田真也『無題』2013-14 撮影:伊奈英次

作者の青田真也さんは、「プラスチックではない素材に見えることを心掛けて、自分でもわからなくなるぐらい時間をかけて制作した」と言う。ひたすら表面にヤスリをかけ続けた。

「細かい作業だし、同じ作業の積み重ねなので疲れたりもする。でも、ずっとやっていると、ランナーズハイと同じような、いきなりフワッと気持ちよくなる瞬間があるのです」 

ボトルの質感が変わった瞬間に、ドキドキするような面白さがあるという。

次ページひたすらこすることで、見える価値
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 井手隊長のラーメン見聞録
  • コロナ後を生き抜く
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 越湖信一のスーパーカー列伝
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
悪用された「ドコモ口座」<br>セキュリティーに3つの問題

「ドコモ口座」を使った預金の不正引き出し事件。背景としては、回線契約がなくても口座が使える「ドコモ口座」自体と、安全性の脆弱なシステムで口座接続していた銀行側の双方に問題がありました。情報漏洩の経路も不明で、今後の対応が問われています。

東洋経済education×ICT