洗剤ボトルごしごし…で価値感が変わる? 身の回りの品の「価値」を「変換」してみる

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そう語る2人は、身の回りの日用品に丹念に手を加え、価値観やスケール感を問いかける作品を作っている。下の『切り札』は、トランプの幾何学模様と、それによく似た柄のペルシャじゅうたんの写真をもとに、トランプの上に絹糸で模様を刺繍した。安価なトランプと高価なシルクのじゅうたんが対比されている。

また、かかとの角質などをこする軽石の質感から遺跡を連想し、ローマの円形闘技場コロッセオを手のひらサイズの軽石に彫刻した作品もある。

髙田安規子・政子『切り札』2011年撮影:伊奈英次

2人はロンドン大学スレード校美術学部修士課程に学び、一緒に制作を始めた。

「家族なので、はじめはけんかがすごくて大変でした。最近はもう体力的にきついので、言い合いではなく、話し合うようになりました」

今では、2人でひとつのものを作ること以外は考えられないという。

「小さい頃から遊んできたものの延長ではないかと思います。2人で組み立ててきたものをどんどん積み上げていきたい」

と話している。

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