ひろゆき「いまだに1日8時間も働くことの疑問」 一生懸命の方向を間違えていないか

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大して動いていない僕と、5分おきにスケジュールを入れて動きまくっている人とでは、一見、後者のほうが成果を上げているように見えるかもしれません。

だけど実際のところは、おそらく僕のほうが、ずっと大きな成果を得ているんじゃないかと思います。時間というコストに対する成果の大きさを見れば、僕の考え方のほうが、はるかにコスパがいいはずなのです。

もうひとつ例を挙げると、僕はプログラムを書くことができますが、今は、必要があればプログラマーを雇っています。

プログラミングにはパズル的な一面があって、パズル好きの僕としては、たまにやるぶんには楽しめるのですが、今となってはほかにやることもあるし、すべて自分でやる必要性を感じないのです。

だいたいプログラミングのことはわかっているので「もう、いいかな」という気持ちもあるし、自分が手を動かすよりも人を雇って手を動かしてもらったほうが、結果的にはコスパがいいというのもあります。

損をするなら、そもそもやらなければいい

もちろん人を雇うコストはかかりますが、そのせいで損をするようなプロジェクトなら、最初からやらなければいい話です。

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例えば、プログラマーを雇うのに20万円かかるとして、そのお金を惜しんで自分でプログラムを書いたとします。

これだとたしかに20万円は浮きますが、そうしたところで、そもそも20万円程度の売り上げしか見込めないようなプロジェクトだったら、そんなのやる意味なくない?と思うわけです。

人を雇うコストを補って余りある利益が見込めるのなら、人を雇ってでもやるし、その程度の利益も見込めないのなら、自分ひとりでもやらない。

仮に1000万円の売り上げが見込めるプロジェクトだったら、20万円をケチる必要はないわけです。人に20万円払って手を動かしてもらえば、その間に、僕はまた、僕にしか考えられない別のことを考えられます。

つまり、これはコストをかけるかどうかではなく、最初の設計をどうするかという問題なのです。

それが誰にも任せたくないほど楽しくてたまらないことだったら、時間をかけて自分ひとりでやるのもいいと思いますけどね。

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