ひろゆき「いまだに1日8時間も働くことの疑問」 一生懸命の方向を間違えていないか

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おそらく、生活も仕事も便利で効率的になる一方で、多くの人が必要ないものを買ったり、お金がかかることに楽しみを見いだしたりするようになったため、「もっとお金を稼がなくてはいけない」というループにはまっているのだと思います。

そういう頑張り方も、そろそろやめたほうがいいのではないか。多くの人が、「一生懸命、頑張る」ということの方向性を、実は間違えているように感じます。

一生懸命には頑張っていない僕みたいな人間が、一般的な会社員よりたくさんお金を持っていたりするわけで、ひょっとしたら「頑張る」ということ自体、現代ではあまり必要ないことなんじゃないか、とすら思うのです。

やたらと「仕事時間」を確保したい人たち

より効率的に仕事をこなすには、タクシーに乗って移動時間も仕事時間に変えよう、タクシー代は移動オフィス代なのだ――みたいな話が、ビジネス書によく書いてあります。

それでうまくいっている人もいるだろうから否定はしませんが、僕自身は、あまりタクシーに乗りません。むしろ電車移動のほうが自分に合っていると思います。電車の中は、不特定多数の人が発する情報が、絶えず飛び交っているからです。

電車に乗ると、「以前はスマホでゲームをしている人が多かったけど、今はそうでもないな」「タッチパネル式の自販機が増えてきたのは、スマホの普及で人がようやくタッチパネルに慣れてきたからだろうな」などと気づいたりできます。

加えて、周りで交わされている会話をぼんやり聞いたりできるというのも、僕にとってはメリットです。

改めて考えてみると、電車ほどバリエーション豊かに他人の雑談を聞ける場所は、ほかにないかもしれません。居酒屋だと酔った大人しかいないし、ファミレスだとママ友くらいでしょうか。

その点、電車なら、わざわざ意識しなくても、移動しながら高校生とか大学生の会話が耳に入ってきます。最近、どんな言葉をしゃべって、どんなことを面白いと思っているのかが飛び込んできて、「へえ〜」とか思ったりします。

といっても、有益な情報が聞こえてくることはまれですよ。大抵は、くたびれた大人の愚痴で、「こういうしょうもない愚痴を言っているから、いい年こいてこんな感じなんだろうな」と思うことが多いです。

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