――板の間でバーというのも独得ですね。
カウンターのあるバーではなく、あえて靴を脱いでいただいて。夜は日本のウイスキーを中心に、京都のチョコレートなどもあります。
お泊まりのお部屋以外にくつろげるリビングのような場所として、また、スタッフやほかのお客様とも交流が進む場所になればいいと思っています。
京都はすべからく「いけず」ではない
――京都ならではの取り組みもありますね。
星のやはプライベートな宿で、お客様は個人で、割合に目が肥えていらっしゃったり、旅行経験が多かったり、社会的な地位の高い方々がいらっしゃる。そういう方々に満足していただけることをしていきたいと、地元の方々に伝える中で、アイデアを出していただけるようにもなりました。
京都は老舗の個人事業主が多く、お客様と長い関係になれるかどうかを大切にしています。私たちもじっくりと見極めてから、星のやの宿泊客をお連れするようにしています。
たとえば、香木屋さん。関東などではなかなかなじみがないですが、私どもの施設での「聞香(もんこう)」のアクティビティを体験して、興味を持っていただけたお客様をぜひお連れして、本物に触れていただきたい。
香木店の方々も、星のやのお客さんだと言うと一見さんではないクッションが入り、よりパーソナルな対応をしていただけます。
京都の名だたる寺院での体験とか、お茶屋さんでの芸舞妓遊びもそうですが、お客さまにとっても、お店にとってもメリットがある関係を作ることができます。
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