「時の忘れ方」にはふたつある
――総支配人がオススメの、この宿での楽しみ方は何でしょうか。
やはり日常を忘れていただきたい。部屋にはテレビもなく、自然が多いので、日常とは違う時の流れを感じ取っていただければ。
私どもは、時の忘れ方をふたつご用意しています。ひとつは夢中になって時を忘れる体験。もうひとつは、のんびりして時を忘れる体験です。
やはりスタッフとのコミュニケーションの時間は、ぜひお客様に夢中になっていただきたいと思っています。夕食やお抹茶の時間、あるいは朝食や、ここのバー。少しにぎわいで夢中になり、あっという間だったというような時の忘れ方をご用意したい。
忘却する時間は、日中にここ(蔵)でくつろいでいただいたり、お部屋のリビングやお風呂にはプライベート感があり、ボーっとできるような仕掛けを入れております。お客様が選べるように準備するのが大事です。
あともうひとつは船ですね。船に乗りながら時計を見る人はいないと思っていまして。「うわあっ」という景色、移り変わる景色と次への期待感が、時を忘れる仕掛けになっています。
外資系との、決定的な違い
――価格帯的には外資系ラグジュアリーホテルと競合することもあると思うのですが、それとは違う意味でのよさをどう提供していますか。
どちらかと言うと、西洋のサービスはサーバント(召使)の関係です。主人のリクエストに早く正確に応えることが、最もいいサービスとされる価値観があると思っています。
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