自転車ロードレースと組織で働く社員の共通点

映画「栄光のマイヨジョーヌ」に学ぶ組織の形

自転車ロードレースのチームの姿に迫ったドキュメンタリー映画『栄光のマイヨジョーヌ』は、新宿ピカデリー、なんばパークスシネマで公開中で、3月13日より全国拡大公開の予定だ ©2017 Madman Production Company Pty Ltd

「オール・フォー・ワン(全員は1人のために)」。ラグビーでは「ワン・フォー・オール」(1人は全員のために)という言葉と共に使われているが、自転車競技、特に公道の中で着順を競い合うロードレースの世界では、当たり前のように使われている言葉だ。

現在公開中の映画『栄光のマイヨジョーヌ』は、オーストラリアのプロサイクリングチーム「グリーンエッジ」(現在のチーム名はミッチェルトン・スコット)の創設から5年間の活動を描いたドキュメンタリー作品。ロードレースをよく知らない一般の観客も増えているという。

その原題は、『ALL FOR ONE』だ。この映画は、そうしたロードレースの特徴である「チーム」に焦点を当てている点が大きな特徴となっている。

そもそもなぜ「チーム」なのか。それは、自転車ロードレースは、個人の勝利が結果として残るが、その結果を出すためにはチームで戦わなければならないからだ。

「ALL FOR ONE」がロードレースのキーワード

自転車競技の場合、「空気抵抗」が大きな要素になっている。スピードが出れば出るほど、空気抵抗が強くなり、風を切って前に進むためには、大きなパワーを必要とする。さらにロードレースの場合は長い距離を走らないといけないため、単独で風を切って走っていると体力を消耗してしまう。

一方、そんな風を切って走る選手の背後について走ると、空気抵抗を受けず走ることができ、体力を温存できる。集団で走るロードレースの光景を映像などで見ることがあると思うが、それは集団の中にいれば、空気抵抗を受けずに体力を温存できるからだ。

しかし、ひとりの力だけで勝負どころまで体力を温存し、いわゆる「足をためる」ことは容易ではない。そのためには、チームの力が必要になってくる。

次ページロードレースはチーム戦
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
  • コロナショックの大波紋
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 西村直人の乗り物見聞録
  • 財新
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナ戦争は国家総力戦に<br>迫り来る「感染爆発」

東京のロックダウン、病床の不足……。新型コロナウイルスと戦う日本の国家体制を整理し、最前線の医療現場を支える根拠法を踏まえて詳解しました。経済対策はリーマンショック時を上回る60兆円超が見込まれています。