ラグビー日本代表の会見に見た圧倒的な人間力

コメントの数々に愛される理由が詰まっていた

史上初のW杯ベスト8進出を果たしたラグビー日本代表(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

10月21日11時、前夜の準々決勝・南アフリカ戦で敗れたものの、史上初となるベスト8進出を果たしたラグビー日本代表が東京都内で会見。ジェイミー・ジョセフヘッドコーチと藤井雄一郎強化委員長、さらにリーチ・マイケルキャプテンら31人の選手が大会を振り返るコメントを発しました。

初の自国開催となった今大会の日本代表は、1次リーグ(プールA)を4戦全勝で突破するなど、文句なしの大躍進。テレビ中継の視聴率も、開幕戦の18.3%から22.5%、32.8%、39.2%、41.6%(ビデオリサーチ、関東地区)と右肩上がりの結果を残すなど、大会前の予想をはるかに上回る反響を集めました。

ラグビー日本代表の戦績や試合内容が人々の心をつかんだのは間違いありませんが、彼らがこの日の会見で見せた人間性やコメントも、人々から支持を受ける上に、ビジネスパーソンにとって参考にしたいものだったのです。

ヘッドコーチすらスピーチなしの理由

会見で真っ先にコメントを発したのは、藤井強化委員長。

まずは「3年前に本格的に今回のワールドカップに向けて10人体制でチームの始動をしまして、本当にたくさんの方に支援していただいて、選手も本当によく頑張って練習・合宿を含めて日々鍛錬して、何百日か一緒に生活してきました」とチームの歴史を振り返りました。この「何百日か」の積み重ねが伝わってきたからこそ、人々を感動させられたのでしょう。

続いて、「目標のベスト8ということを掲げまして、何とかそのベスト8には届くことができて、選手はもう1つ上を狙っていったんですけれども、最後、昨日、南アフリカを前に力尽きてシーズンが終わりました。本当に選手がやったことは、日本のラグビー界を本当に変えるであろう、本当の偉業を達成したと思います」と強化委員長の立場から目標対実績を報告。さらに、「歴史にしっかりとトップ8ということを刻んだと思うので、本当に選手には『お疲れさん』と言ってやりたいです。スタッフも本当に寝られない日々が続いたと思うんですけれども、この3年間本当に身を削っていろいろなものを犠牲にして手に入れた偉業だと思います」と選手とスタッフをねぎらいました。

最後に「次はまたフランスでのワールドカップが待っていますし、またしっかりレビューしまして、次はもう1つ上を狙えるように、またラグビー界一丸となってチャレンジしていきたいなと思います。本当に長い間の支援ありがとうございました」と次の目標を見据えて締めくくった点も含め、会社に置き換えると取締役のような立場に相応しいバランスのとれたコメントでした。

次ページ1人でも多くの質問に答えるスタンス
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 不安な時代、不機嫌な人々
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
トレンドライブラリーAD
人気の動画
「睡眠不足を甘く見る人」が払う体への代償
「睡眠不足を甘く見る人」が払う体への代償
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
人材戦略から儲けのからくり<br>まで コンサル全解明

人材の争奪戦が過熱し、年収水準もうなぎ登りに。デジタル化を背景にコンサルティング業界は空前の活況を呈しています。本特集ではコンサル業界の動向やビジネスモデルを徹底解説。コンサル会社を賢く選び、上手に活用していくノウハウを紹介します。

東洋経済education×ICT