ラグビー日本代表の会見に見た圧倒的な人間力 コメントの数々に愛される理由が詰まっていた
まずリーチ選手が、「『日本代表になりたい』という子どもが増えれば、もうそれがいちばんうれしいです。ラグビー選手も増えて『日本代表になりたい』という人が増えればいちばんうれしいです」と裾野の広がりに言及。
すると、それを聞いた田村選手は、「日本代表がいちばん憧れの存在で、みんなが『入りたい』と思える。そのために全力を尽くせるチームになってきたと、この大会を通じて思います」とリーチ選手のコメントに同調。中心選手たちが口をそろえて、「なりたいと思える」「憧れられる」ことが発展の礎になると明言したのです。
「この組織に憧れていて、一員になりたいと思われる」ことの大切さは会社も同じ。組織が長きに渡って存続し、結果を出すためには、「モチベーションの高い人材を引き寄せて、育成できるか」にかかっているのでしょう。
今後の体制に言及した田中選手の真意
会見の最後に田中史朗選手は、「次のコーチが誰になるか正直わからないです。できれば(ヘッドコーチの)ジェイミーであったり、(ディフェンスコーチの)スコット・ハンセンであったり、(アタックコーチの)トニー・ブラウンであったり、継続してやってもらいたいですし、本当に日本の国として『もっともっと継続して日本のラグビーが強くなるようにしないといけないな』と思います」と継続性の大切さを訴えました。
通常は、一選手が、しかも大会中に、今後の人事を先走ることはありえないのですが、それをできるのが今回のラグビー日本代表チーム。立場を超えて建設的な議論を交わせる風通しの良さを感じさせてくれたのです。
さらに田中選手は、「これからも本当に日本のラグビーすべて、学生であったり、僕たちトップリーガーであったり、代表であったり、そういうのがすべてコネクトできて、チーム全体として、日本として強くなっていけるようになれば、ベスト4も夢でもないです」と力強くコメント。日本代表の最多出場数を誇る田中選手の言葉だけに説得力十分であり、今回の選手たちが指導者になったときの可能性も予感させてくれました。
ラグビー選手は身体能力や肉体の強さばかりフィーチャーされがちですが、同等以上にクレバーさが求められるスポーツ。今回の会見にも表れていたように、ラグビー選手のコメントにはビジネスパーソンにとって考えさせられるものが多いだけに、今後も注目してみてはいかがでしょうか。
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