暑かった今年の夏もようやく過ぎ去り、涼しい風が吹くようになってきた。すると、さっそうと自転車で公道を走り抜ける姿もあちらこちらで見かけられるようになった。
ここ数年、自転車ブームが続いており、自転車を趣味だけでなく、通勤で使う人も増えている。
さらに、ロードレースファンも少しずつ増えており、7月に行われた世界三大スポーツイベントのひとつ「ツール・ド・フランス」で、長年アシスト役を務めたゲラント・トーマスの総合優勝を熱く見守った人も少なくないだろう。
「ゲラントがシャンゼリゼ通りを走り抜けたように、自分も自転車通勤で永代通りを走りたい!」。そんなモチベーションからダンシング(立ち漕ぎ)しはじめた人もいるかもしれない。
自転車は車道を走るのが基本
そうでなくとも「満員電車に乗る必要がない」「電車代やガソリン代が浮いてコスパがいい」「健康にいい」「エコロジー」と、自転車通勤は若手社員に“刺さる”メリットが多い。とくに秋に入ったこの時期は、自転車を漕ぐにはベストシーズンだ。
そこで今回は、NPO法人自転車活用推進研究会理事で、長年、通勤に自転車を使い続ける“自転車ツーキニスト“の異名も持つ自転車評論家・疋田智さんを取材。初心者向けに「自転車通勤のルール」を5つに分けてあげてもらった。心のマイヨ・ジョーヌとともに、ぜひ身につけてもらいたい。
「えっ! 自転車って、車道を走っていいの!? 危険じゃない?」と驚いた人もいるかもしれない。
走っていいも何も、自転車が「車道の左側を走る」のは道路交通法(道交法)の17条と18条で定められた大原則。歩道は、文字通り「歩行者のための道路」で、そこを車両の一種である自転車は基本的に走ってはいけないことになっている。
もっとも、最近は車道の左側に青色や自転車の絵が書かれた「自転車ナビマーク・ナビライン」が増えた。あらためて自転車=車道というルールを認識した人もいるだろう。
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