母親が子育て中「睡眠」を最優先するための方法 「世界最低レベルで睡眠不足」の日本人女性

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なかでも私が重要だと思うのは、メンタルヘルスの問題です。身に覚えがある方も多いと思いますが、やはり十分に眠れていないとイライラしてしまうんですよね。

――「仕事、睡眠、家族、運動、友人」の5つのカテゴリーから3つを選ぶとしたら、やはり毎日睡眠をピックするのが理想でしょうか?

そうですね。もちろん睡眠を選べない日もあると思いますし、「寝たいけど無理」という方も多いと思います。でも、人生を幸せに生きるためのピック・スリーであるならば、睡眠の重要度は非常に高いはず。

しっかり寝られない日があったとしても、翌日に少し長めに睡眠を取るなど、ほかの日で調整できるといいですね。ただし寝だめはできませんので、休日に大幅に睡眠時間を増やすのは避けて、睡眠のリズムはある程度一定にするのが重要です。

子どもの睡眠を整えれば、両親の睡眠時間も増える

――睡眠時間を確保したくても、子育て中は子どもの夜泣きなど、どうしても満足に睡眠が取れないこともあります。そういう場合はどうしたらいいでしょうか?

森田麻里子(もりた まりこ)/医師、小児睡眠コンサルタント。Child Health Laboratory代表・昭和大学病院附属東病院睡眠医療センター非常勤医師。1987年、東京都生まれ。2012年、東京大学医学部医学科卒業。亀田総合病院での初期研修を経て、2014年、仙台厚生病院麻酔科、2016年 南相馬市立総合病院麻酔科。2017年に第一子となる男の子を出産。自身が子どもの夜泣きに悩んだことから、睡眠についての医学研究のリサーチを始め、赤ちゃんの健康をサポートする「Child Health Laboratory」を設立。著書に『医者が教える赤ちゃん快眠メソッド』(ダイヤモンド社)、『東大医学部卒ママが教える 科学的に正しい子育て』(光文社新書)がある(撮影:尾形文繁)

ぜひ、子どもの睡眠を整えてください。子どもがきちんと寝るようになれば、両親もまとまった睡眠時間を取れるようになります。自分が眠れれば精神的に余裕が生まれますから、小さなことに腹を立ててしまうことも減るはず。

子どもの寝かしつけがうまくいけば育児ストレスは相当軽減されますから、両親のメンタルヘルスに与える影響はとても大きいです。

――睡眠が取れれば育児ストレスが減り、結果的にイライラすることも減って、家族みんながハッピーになれる。いいサイクルが生まれそうですね。

おっしゃるとおりです。睡眠不足でイライラしながら子育てをするのは、悪循環に陥りやすいと思うんですよね。でも、「じゃあ、どうしたら睡眠時間を確保できるのか」を教えてくれる人は少ないんです。

私自身、息子の検診時に保健師さんに「なかなか寝なくて困る」と相談したことがあるのですが、「今はしょうがないけど、そのうち寝るようになるから頑張ってね」という答えが返ってきて。ありがたい励ましではある一方、いい方法があるなら教えてほしいというのが正直な気持ちでした。

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