「親は黙って見てて」 不登校の14歳が描く未来 大げさに心配するのは、やめてほしい

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僕の経験から言うと、自分の頭で考えているだけでは、なかなか固定観念から解放されないんです。いろいろな意見を見聞きして、初めて自分が縛られているとわかるんです。

両親は先走らないで

――今後は何かしたいことはありますか?

高校進学はするつもりです。北海道の北星学園余市高等学校というのに行ってみようかな、と思っているんですが、それを言ったら両親が大賛成で、乗り気すぎて困っています(笑)。

余市高校は不登校や中退の子も受け入れている高校です。ただ、そこが本当に自分に合うかどうかは、ゆっくりと時間をかけて考えたいです。両親は少し黙っていてほしいですね(笑)。

将来的には、自分と同じ境遇の人をサポートする立場になりたいんです。不登校や学校に苦しんでいる人に寄り添うことができる自分になりたい。

僕自身が、まわりにそうしてほしかったからです。寄り添うというのは、大げさに心配する、というのとはちがいます。大げさすぎると大人への不信感が増すだけです。

僕は自然に接してもらうことがうれしかったので、自然に、そして自分の意見を押しつけずに相手を尊重して接することが大事なんじゃないでしょうか。

――学校や友だちとの関係に苦しんでいる、かつての亮介さんのような人に、言えることがあるとしたら何でしょう。

人によって状況が違うから、一概にこれとは言えませんけど、「ゲームとかマンガとかにたくさん触れたほうがいいよ」と言いたいですね。

自分が正しいと思っていることが、選択肢の1つにすぎないかもしれない。ゲームやマンガはそれを教えてくれます。

僕自身、学校へ行かなければ、勉強しなければ、友だちをつくらなければ、と、全部「~すべき」にとらわれて、そうでなければちゃんとした大人になれない、と自分を縛りつけてしまった。

フリースクールでの体験やゲーム、マンガを通して、自分を固定観念で縛りつけなくても、道はたくさんあるとわかったんです。

きっと自分に合う場所や道を見つけることはできると思うんです。僕の弟は今、5歳なんですけど、弟が固定観念に縛られそうになったら「絶対に大丈夫。ほかに道はあるよ」と言ってあげたいですね。

――ありがとうございました。

(聞き手・茂手木涼岳、編集・亀山早苗)

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