「親は黙って見てて」 不登校の14歳が描く未来 大げさに心配するのは、やめてほしい
自分の固定観念に縛られていた
――いじめに苦しんだとのことですが、今はフリースクールで楽しく過ごせていますか?
中学1年の9月に不登校になり、その後、地元の富山県にあるフリースクールに行くようになりました。
スタッフもまわりの子も明るくて親しみやすかったので、すぐになじむことができました。もっと早く不登校になって、フリースクールに行けばよかったと思っているくらい(笑)。
それができなかったのは、結局、自分が固定観念に縛られていたからなんですよね。
――というと?
富山ってよく言えば勉強熱心な教育県ですけれど、裏を返すと保守的で、「いい学校へ行くのが1番」という考え方が大多数。
僕が通っていた小学校の隣には、県でいちばん偏差値の高い高校があって、みんなそこを目指して塾に通っていた。そして勉強ができるヤツが小学校のクラスではいちばんえらくて、ブイブイ言わせている。そんな環境だったんです。
だからいつの間にか僕自身も「いい高校、いい大学へ行くのがいちばんいい」「そのためには学校にはきちんと通わなければいけない」「そうしないときちんとした大人になれない」と思い込んでいたんです。
そこから外れてはいけないと自分に言い聞かせていたから、つらくても苦しくても学校に行くしかなかったんです。