「MBAで学んでも結果が出ない人」の残念な理由 コンセプトが使いこなせない3つのパターン

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MBAや戦略論を学んでも、ビジネスで生かせるかどうかは別問題であると警鐘を鳴らす理由とは?(写真:Ljupco/iStock)  
ロジカルシンキング、戦略論、マーケティング手法など、MBAで学ぶコンセプトには、先人たちが培ったビジネスを成功させるエッセンスが詰まっている。しかし、これらを学んでも結果が出せない、あるいは逆効果を生むことも少なくない。
ダークサイドオブMBAコンセプト』を上梓した、日本最大級のビジネススクール、グロービス経営大学院で教鞭を執る嶋田毅氏が、うまく使いこなせない人がいる理由を解説する。

経営学の泰斗、ミンツバーグの苦言

一時期、アメリカで「MBA不要論」「MBA有害論」が提唱されたことがあります。その先鋒となったのはマサチューセッツ工科大学の著名教授、ヘンリー・ミンツバーグです。『マネジャーの仕事』や『戦略サファリ』といった著書でも有名なマネジメント論の泰斗です。

『ダークサイドオブMBAコンセプト』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

彼は以下のような趣旨のことを述べました(筆者が多少「翻訳」しています)。

「実際のビジネスは複雑なものであるのに、MBA教育はビジネスを単純化しすぎて教えている。それでは現場で通用しない」

「マネジメントをやったことのない人間に『マネジメントができる』と錯覚させ、実際に『勘違いした人間』を大量にマネジメントのポジションに送り込んでしまった」

これらの意見は、完全には同意できないまでも一面の真実があり、それゆえに多くの人々の支持を得ました。

ただ、勘違いしてはならないのは、ミンツバーグをはじめとするMBA懐疑論者も、MBAで教えている経営学そのものを否定してはおらず、むしろ正しく学ぶべきだと言っていることです。

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