心が楽になる「どうしても嫌な人」のあしらい方 しんどいときの対処法を仏教で考えてみた

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またその先生は、四苦とは生、老、病、死だと教えてくださいました。そして大人になっていろいろ調べてみると、八苦とは、四苦に愛別離苦(あいりべつりく)、怨憎会苦(おんぞうえく)、求不得苦(ぐぶとっく)、五蘊盛苦(ごうんじょうく)の4つを加えたものを指すのだと知りました。

やっぱり若いときに教えてもらったことが興味深いことであれば、それがきっかけとなっていろいろ深追いしたくなるわけですから、子どもたちにおもしろい話を教えてあげるのって大切ですよね。

嫌いな人に会うのは、なかなか強い苦しみ

さて、八苦の中の怨憎会苦とは、大まかに説明しますと、嫌いな人や物に会ってしまう苦しみのことです。大きな8つの苦しみの中に、嫌いな人に会うことがノミネートされているのです。高校野球でいえば甲子園の準々決勝まで残った高校に匹敵する「苦」なわけですから、嫌いな人に会うのは、なかなか強い苦しみということになります。

確かに生活を営んでおりますと、いろんな場面で嫌な人に遭遇しますよね。バイトの先輩にいびられ、その人を嫌い、それでも会わなければならない日々もありました。着てる服からは半乾きの悪臭を放出し、両脇からは目の痛くなる尖った刺激臭を発散させ、なおかつ口から腐臭を噴出させる人と話さなければならなかった時間もありました。電車の中でじろじろ見てくるやつに会ったこともありました。

ただ、バイトの先輩はやがていいおじさんになり、楽しくおしゃべりができるようになりました。臭い人はメンテナンスを始めてそこまで臭くなくなり、清々しく呼吸をしながらおしゃべりできるようになりました。じろじろ見てくるやつは、見てくれなくなりました。つまり、嫌な人って一時的なものなんですよね。これこそ諸行無常ですよね。

だから、いつも人を嫌いになった時には自分に言い聞かせています。言い聞かせている文言は次のとおりです。「この人のことめちゃめちゃ嫌いやけど今だけやし」。

このように、諸行無常を自身の観念に少し取り入れることによって、だいぶ生きやすくなると思っています。財布を失ったときも、諸行無常をしがむことによって、かなり楽になりました。ただ、はかないことを大前提とする教えですから、捉え方によっては誤解を招くかもしれません。

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