「ライフ・シフト」著者が指摘する日本の課題 「父親の育休取得に日本は取り組むべきだ」

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組織論の権威であるリンダ・グラットン氏が指摘する、日本がすべき改革とは(撮影:尾形文繁)
人生100年時代を迎えた今、「引退後に向けた準備だけでなく、人生全体を設計し直す必要がある」と説いたのが、『ライフ・シフト』(邦訳小社刊)だ。著者のリンダ・グラットン氏に、ライフ・シフトの実行に向けた日本社会の課題と、リンダ氏自身のライフ・シフトの経験について聞いた。

「人口統計学」を切り口に世界的変化を見た

――改めて著書『ライフ・シフト』が生まれたきっかけとは?

2011年に前著『ワーク・シフト』を出版したことがきっかけとなった。『ワーク・シフト』では、テクノロジーの進化が社会にもたらす変化を、あらゆる分野で考察した。その後、ロンドン・ビジネススクール(LBS)の同僚である経済学者のアンドリュー・スコットと組み、『ワーク・シフト』で考察した変化のうち、1分野を詳しく見ることにした。

そこで選んだのが「人口統計学」(demography)だ。われわれは「人生100年時代」に突入するという予測を基に、アンドリューが経済学者の立場から、国や社会全体に対する影響を検証し、私が心理学者の立場から、個人の人生にどんな影響が及ぶかを見通した。当時「人生100年時代」というコンセプトで書かれた本はなかった。専門が異なる2人がマクロとミクロの両視点から考察したということが、ヒットにつながったと思う。

──日本でもライフ・シフトは加速すると思いますか?

課題はある。私が委員を務める世界経済フォーラムでは毎年、ジェンダーギャップ(男女格差)が話題になるが、日本は下位だ。若者の起業への支援についても、日本のランクはかなり低く、企業活動の面では変革のシフトが起きていないと捉えられている。

ただ日本でも今、変化が起こっている。G20サミット(主要20カ国・地域首脳会議)が大阪で開催され、ラグビーワールドカップ、東京オリンピック・パラリンピックと、今後も大きなイベントが控えている。世界からの注目を一身に浴びることは、変化の後押しになる。

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