大英博物館で異例ずくめのマンガ展開催の意味

国外開催のマンガの展覧会として最大規模

マンガを日本発の文化として捉え、さまざまな海外文化との交流、アニメやゲーム、コスプレなどのパフォーミングアートなどの広がりを展示している。

マンガ、さらには日本文化になじみがない人にもわかるよう、「マンガという芸術」「過去から学ぶ」「すべての人にマンガがある」「マンガのちから」「マンガとキャラクター」「マンガ-制限のない世界」と名付けられた6つのゾーンに分けられ、作品やパネル、映像などの展示方法には多くの工夫が凝らされている。

漫画家だけでなく編集者や書店にも注目

同展においてマンガとそれを生み出す主要な存在として漫画家が注目されることは当然である。一方で、マンガ文化を取り巻き、生み出す存在にも大きく注目している。

「マンガをプロデュースする」として編集者の視点を紹介する展示(筆者撮影)
ありし日の高岡書店のパネル展示(筆者撮影)

その第1は編集者である。マンガを生み出す過程においていわば黒子の役割を担うが、漫画家のパートナーとして重要な存在である。同展では多くの編集者のインタビュー映像や編集部のタイムラプス映像を通して、その役割を紹介している。

その第2は書店である。実際に書籍・雑誌として手に取られる場所の説明として、東京・神保町にあった漫画専門書店・高岡書店の写真がパネル展示されている。さらに、マンガが並ぶ書棚の実物展示もあり、来場者がマンガを実際に手に取り読むことができるエリアもある。

第3は消費者が参加する創作文化である。自費出版である同人誌の展示やその流通としての代表的なイベントであるコミックマーケットの映像が上映され、日本において裾野の広い文化であることが紹介されていた。また、消費者がキャラクターに似せた衣装を作り、着て楽しむコスプレも紹介され、その代表的なイベントとして世界コスプレサミットの映像が上映されている。

書棚にはマンガが並び来場者が自由に読むことが可能(筆者撮影)
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