グローバル化が進む中、親たちは、子供を世界で通用するエリートに育てるため、日々、努力を重ねている。しかし、若手マザーの中には、子育ての仕方がわか らず、周りの助言にも恵まれないケースも多い。そこで、一般的な家庭ながら、子供を国際弁護士、国際金融マン、海外著名大学教員、公認会計士に育て上げた 著者が、読者の皆様からの子育て相談に回答する。
今回は、幼少期からのダイバーシティ教育の大切さ、他人の悪口を言わない大切さを語っておられる学生さんの寄稿文に学びたいと思います。
【大学生Iさんの寄稿文】
私は幼少時代に、Diversityというものを理解する多くの経験をさせてもらいました。実家が自営業を営んでいるので、関わる相手はみな大人ばかりでした。このように大人の中で育ったので、大人としてものごとを捉えられるようになるのが、人よりも早かったと感じています。
また、父の出張で中国についていく機会が非常に多く、すごくショックな経験もありましたが、その経験から人の多様性を認め適応していける能力を養うことができました。
大学に入ってからは一人で多くの場所に出かけましたが、もっといろいろな事を知りたいという好奇心が養われ、そのような経験から、実に多くを学んだと思っています。
両親から学んだことは、絶対に自分の子供の前でけんかをしてはいけないということです。幼い頃というのは、両親が幸せではないと感じることが、そのまま自分も幸せでないと感じてしまうものです。
両親が喧嘩をしていることですごく悲しかった経験があるので、自分はそうならないようにしようと思っています。このことは、私はたとえば友人のことも、当人の前以外ではマイナスの表現はしないように心がけることに繋がっています。
幼い頃の経験というのは、本当に人格を形成する重要な時期だと思うので、できる限り家族で多くの場所に出かけてみることをお勧めします。とくに海外での経験は子供を強くすると思います。物を買い与えるよりも、将来選択肢が増えるように多くの経験を与えるここが大事ではないでしょうか。
<ミセス・パンプキンからのコメント>
子供の前でする夫婦喧嘩は、子育てに想像を絶する悪影響を与える
優秀な学生さんたちの寄稿文には、共通する論点がいくつかあることに気づかされます。両親がいわゆる教育パパやママではなく、勉強は自主性に任された、というのはその最たる共通点でした。
今回の学生さんの特長は、勉学だけではない多種多様な経験を積む機会を家庭教育から得られたことでした。ただこのように家庭環境も恵まれた学生さんでも、両親の喧嘩を目のあたりにした時は、とても不幸を感じたと言及しておられるのは、目から鱗でした。
子供の前での夫婦喧嘩が及ぼす子供への悪影響は、大人が想像する以上のものであることを、私たちに教えてくれています。特に子育て中の親世代の人たちが、改めて肝に銘ずるきっかけになればと思います。
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