うっかり相手をイラつかせる人の「残念な一言」 「案外」「意外と」を連発していませんか?

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一緒に食事をしているときなどに、感想として「悪くないですね」と言う人がいます。本人に悪気はないのでしょうが、実は「感じが悪い」と思われる表現の1つです。

例えば、NHKの調査によると、「ここのカレー、おいしいですね」に比べ、「ここのカレー、悪くないですね」という表現は、69%の人が「感じが悪いと思う」と答えました。

場面や受け手によっては、いわゆる上から目線で評価をしているような印象を与えるからでしょう。

人に食事をご馳走になったときは、「○○ない」という否定形ではなく、肯定形ではっきりと「おいしいです」「おいしかったです」とお礼の気持ちを伝えたほうが相手も喜んでくれるはずです。

同様に、相手を褒めるときに「割に」「比較的」「案外」「意外と」「けっこう」などとつけるのも避けましょう。「割においしかったです」という言い方です。

「割に」「比較的」は、「どちらかといえば」というニュアンスです。また「案外」「意外と」は、「自分の予想と違って」というニュアンスを含んでしまいます。つまり相手の実力を見下していた、ということになってしまいますから失礼にあたるのです。

最近、「普通によかったよ」などという言い方をする人もいます。これも相手はあまり褒められたような感じはしないかもしれませんよ。

「さすがですね」はキケン

褒め言葉の“さしすせそ”というものがあります。

「さすがですね」「最高ですね」
「知りませんでした」「信じられません」
「すごいですね」「素敵ですね」
「センスいいですね」「誠実ですね」
「そうなんですか」「それは○○ということですか」

適切に使えば、相手とのコミュニケーションを円滑にすることができる言葉です。

ただ、目上の人に使う場合に要注意のものもあります。例えば「さすがですね」はその1つです。

目上の人に向かって、賞賛の気持ちで「さすがですね」と言っていませんか? これは実は悪印象を与えます。敬語ではなく、いわゆる「上から目線」の印象を与えてしまいます。賞賛というのは、そもそも目上の人から目下の人へするものです。

「私はいつも〇〇さんに勉強させていただいています」といった表現に換えるのがベターです。

「頑張ってください」「応援しています」も、とくに目上の人には失礼な言い回しです。「ご成功をお祈りします」であれば、上下関係なく使えます。

次ページ目上の人に使える褒め言葉としては…
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